勉強の量
前回の復習をしておきます。
国公立大学に進学しようと考えた場合、小学生低学年で毎日60分以上、高学年で毎日90分以上の勉強時間が必要です。中学生になると、毎日2時間以上。受験期には3時間から4時間の勉強時間ですね。高校生になると、毎日3時間以上。受験学年では、毎日5時間以上。直前期では7時間程度は必要です。
一流大学への進学を考えた場合、小学校高学年では、3時間以上の勉強時間が必要です。中学校では、3時間30分以上。高校生では、通常4時間以上。受験学年では、6時間以上(学校が休みや直前期には10時間以上)の勉強が必要になります。
必要なマインド①勉強自体が好きだ
勉強量を確保するベストマインドは、「勉強自体が好きなことです。」私が見てきた、【東大合格者】【京大合格者】の多くはこの資質がありました。
ある高校では、勉強時間を報告する義務がありました。成績NO1の生徒さんは、その報告書に国語0時間数学0時間、理科0時間、社会0時間、英語0時間と報告したのですね。最初、先生はふざけているのだと思っていたそうなんです。
ところが次の報告書でも、その次の報告書でも同じような報告が並びます。流石に先生もたまりかねて、「〇〇後で職員室に来い、、、」と呼び出したのですね。
先生「〇〇お前はいつもいい加減な報告書を書いているがなんでだ?」
〇〇「え?だって全然勉強してないですよ。うそは報告していません。」
先生「ホントか?勉強しているだろ?」
〇〇「してませんよ。勝手に本は読んでいますけど、、、」
これは、その保護者の方から聞いた実際のやり取りです。〇〇君にとっては、家で物理の本を読むこと、英語の本を読むこと、そんなのすべて勉強という感覚はなかったのですね。(まあ、勉強の語源から考えると〇〇君の言い分に理がある気がします)
これは極端な例ですが、【数学は休憩】【物理はゲーム】【歴史は物語】と少なくとも科目ベースでそのようなものを持っている必要はあると思います。
これを育むには、YKK子育て法で紹介している。良いレッテルを貼る!というのがきわめて有効です。
幼少期に、「歴史のことは〇〇に聞いたらいい!」とか「算数は〇〇が一番だ!」とかそういう刷り込みをしておくのですね。
必要なマインド②競争が好きだ/ドラマが好きだ
勉強量を確保するためのセカンドベストは、【競争が好きだ】【受験というドラマが好きだ】という感覚です。
テストで他人に負けると悔しい!勝つとうれしい!そういう気持ちを持つことです。(保護者の皆さんは、YKK子育てにあるようにプロセス承認を最優先にしてあげてくださいね。)
このマインドを子どもに持たせるためには、こどもと一緒に【くやしがる!】こどもと一緒に【喜ぶ!】という原体験が必要です。予想以上の成果を出したときは、アンカリングのチャンスにもなりますね。
あるいは、努力して受験に立ち向かっている自分、そして、最終的にうかるであろう自分。そういうドラマが好きだという意識がある人です。こちらは、他人との戦いというよりは、自分との戦いに重きを置くタイプですね。
プロセス承認と未来承認が幼少期にできていれば、それを身に付けることができると思います。自分自身を信じる力がそれで身につくからです。
以上のマインドをお子さんが持つことが、セカンドベストになります。
ベースとなる非認知スキル
最後に必要となるのは、【集中力】【忍耐力】【挑戦する力】という非認知スキルです。上二つのマインドと無関係ではありませんが、あえて別項目としてとりあげます。それは、【集中力】や【忍耐力】や【挑戦する力】というスキルは受験という局面だけでなく、人生全体を通じて極めて有効であることがわかっています。(こちらもYKK子育て法で詳しく書いていますのでご覧ください)
マインドがもたらすもの
前者のマインドがそなわっていればいるほど、受験勉強は苦ではなくなります。後者のマインドが備わっていればいるほど受験勉強を乗り越えることができます。一方でそのようなものが備わっていない場合、受験勉強はつらいものとなり、挫折しやすくなってしまいます。
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