2015年、僕たちは東京ドームホテルに泊まっていました。

コンサートの観客と受験生で、溢れるほど人がいました。

いつも通りではいられない雰囲気です。

早めの夕食をとって、僕は本を読んでいました。彼は赤本の最終確認をしていました。

窓を開けると、地元では見られない夜景が広がっています。

「いよいよやね?」「そうやね。」多くを語らない、語れない夜でした。

次の日は、歩いて東京大学へ向かいました。

大学の近くに来ると、予備校、アパートの斡旋などのビラ配りの人が並んでいます。



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僕たちは、適当に受け取り、適当に断りながら歩みを進めました。

〇〇先輩頑張って!という声も聞こえました。僕たちはふたりでした。

赤門の前では、テレビの中継が来ています。誰かが取材を受けているようでした。

「じゃあ、ここで。」僕は手を差し出しました。「じゃあ。」彼も手を差し出しました。

「戦友みたいだね」僕はそう感じましたが、口には出しませんでした。

見えなくなるまで見送りました。なんだか景色が滲んで見えました。

「合格してほしい」今までで一番強く思いました。

髪はたいして伸びてなかったけど、近くの散髪屋に行きました。

「風呂なしだけど、2階が空いてるんでよかったらどうぞ。」と言われました。

次に、スタバに行きました。

「東大生が一番頼むやつをくれますか?」

なんだか、スゴイ甘いストロベリー風味の飲み物がでてきました。

お腹は全然すいていなかったけど、次に定食屋にいきました。

「一番人気のやつお願いします。」と頼みました。

食べ終わると、とりあえず歩くことに決めました。

もう、できることは思いつかなかったからです。

「この景色を見させてくれただけで、ありがとうだよな」

ホテルに続かない道を歩きながらそう呟きました。


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